大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和40(さ)6 判決

主 文

原略式命令を破棄する。

被告人を罰金参千円に処する。

右罰金を完納することができないときは金参百円を一日に換算した期間

被告人を労役場に留置する。

理 由

本件非常上告申立の理由は別紙のとおりである。

よつて、記録を調査するに、Aは、昭和四〇年三月三一日札幌簡易裁判所におい

て、「被告人は北海道公安委員会の許可を受けて千歳郡a町b町c番地の自宅にお

いて質屋業を営んでいるものであるが、一、昭和三八年一月頃から同三九年一〇月

二九日頃までの間、右店舗の見易い場所に許可の表示札を掲示しなかつた。二、更

に、法令により取引人名簿を備えなければならないのに前記期間の間これを備えつ

けなかつたものである」との事実を認定され、その適条として、右一の事実につき、

質屋営業法一〇条、三三条一号、同法施行規則一五条、同二の事実につき、同法一

四条、三二条、同法施行規則一七条、右両事実につき、刑法四五条前段、四八条二

項、罰金の換刑処分につき同法一八条を適用の上、「被告人を罰金参万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金二五〇円を一日に換算した期間被告人

を労役場に留置する」旨の略式命令を受け、該略式命令は正式裁判請求期間の経過

により確定したものであること明らかである。

しかしながら、右各罪につき定められた罰金は、いずれも一万円以下であるから、

被告人Aの右所為は、刑法四八条二項により合算した罰金額二万円以下において処

断さるべきものである。されば右罰金参万円に処することとした略式命令は、明ら

かに法令に違反したものであり、被告人に不利益であるといわなければならない。

よつて刑訴法四五八条一号但書により、原略式命令を破棄し、被告事件につき更

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に判決する。

原略式命令によつて確定された質屋営業法違反の事実に、同略式命令の適条と同

一の適条をなし、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官 高橋一郎公判出席

昭和四〇年一〇月二二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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